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東京都港区の白金台には、格調高い庭園と茶室をそなえた美術館がある。東京都庭園美術館で、年に数回、一般の茶道の素人でも参加できるお茶会がもよおされている。
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一般人の素人でも参加できるお茶会とはいえ、催されるお茶会はかなり本格的なものだ。そのためお茶会の流れをひとつひとつ丁寧に説明しながらの流れになる。
立礼(りゅうれい)とは、テーブルと椅子のある部屋でやるお茶会のことで、おもに外国人向けに催されている。その立礼用のお部屋で、最初に茶道のおおまかな説明を受ける。
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説明を受けた後、いったん外に出る。庭園も見事だ。
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いったん外に出て、軒下にある蹲踞(つくばい)まで行く。そこには神社の入り口にあるような施設とおなじようなものがある。ここで手と口を清めて、ふたたび部屋に入る。入るお部屋は広間と呼ばれる和室だ。
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広間には、まるで屏風か額縁に飾ってある絵のような、美しい庭園の光景が広がっている
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ここでお菓子を出される。お菓子は東京名物 言問団子だ。ここが東京だから、地元の名産を出したのだろう。
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床の間には、くずし字で書かれた掛け軸と、弓矢が飾ってある。掛け軸のくずし字は倚欄聴清泉と読み、茶道の家元が書いたそうだ。
この床の間の飾り物一つ一つに、意味が込められているという。お茶をもてなす側が工夫をこらす場所でもある。
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床の間の向かい側には出窓のようなエリアがあり、このエリアを書院と呼ぶそうだ。この書院にも飾り物が飾られており、訶梨勒(かりろく)という飾り物が飾られている。
ここも、もてなす側が工夫をこらす場所でもある。
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お菓子を食べ、お部屋を拝見した後はまたふたたび外へ出て、今度はあるお部屋の入口まで案内される。躙口(にじりぐち)と呼ばれる狭い特有の入り口で、茶道の大家 千利休が考案したといわれている。
この躙口から、中のお部屋に入っていく。
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中には四畳半の、簡素ながらも荘厳な空気をまとったお部屋、世界が広がっている。
これがおそらく「わび・さびの世界」と広く世間で表現される世界なのだろう。
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この、わび・さびの世界で、お茶がふるまわれる
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お茶は意外とまろやかで、器は陶芸家の名工が作ったものだ。
お茶を飲んだあと、お茶会参加者全員の器を、それぞれ回しながら拝見する。
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わび・さびの世界にも床の間があって、そこにはお花が生けてある
開催日 2024年5月18日
開催場所 東京都庭園美術館(東京都港区白金台)
詳細情報
ご協力 公益財団法人東京都歴史文化財団 様